1度食べたらわかる、こだわりの完熟生プルーン!
高見澤プルーン園では「お客さまにおいしい生(なま)のプルーンを食べてほしい!」という一心で、栽培方法から配送まで徹底した品質管理にこだわっています。
ジャムやドライフルーツなどの加工品で知られるプルーンですが、実は、皮つきのまま生で食べるのがとても美味しい食べ方。
生のプルーンは性質上、日持ちがしないため、そのまま食べられる事があまり知られていないフルーツで、短い旬にしか味わえない味覚です。生のプルーンを食べていただければ、その美味しさを実感していただけると思います。
ここでは、お客さまにおいしい果実をお届けすることを一番に考えた、高見澤プルーン園のこだわりと取り組みをご紹介します。
- ●美味しさへのこだわり
- ●「根域制限栽培法」&「ジョイント栽培」で高品質な果実を生産
- ●「専用予冷庫」で鮮度をキープ!収穫したてのフレッシュな味わいをお届けします
- ●「長野県のエコファーマー」に認定!有機肥料100%を使用し、地球環境にやさしい農法
- ●「標高805m」に立地!清浄な空気と水・朝晩の激しい寒暖差が育てる良質な果実
- ●ジョイント栽培とは
- ●目標とする収穫量の確保(成園化)が早期に実現
- ●果樹農家の経営サポート・農作物のいち早い供給にも寄与
- ●栽培管理の省力化・効率化、作業の安全化を実現
- ●作業時間を短縮できる栽培管理がしやすいシンプルな樹形
- ●安全かつ効率良く作業できる樹高
- ●味のバラつきが少ない良質な果実の提供を実現
「根域制限栽培法」&「ジョイント栽培」で高品質な果実を生産
高見澤プルーン園では、独自に開発した「根域制限栽培法」の技術を用いて高品質なプルーンを生産しています。
「根域制限栽培法」では、プルーンの苗を畑に地植えするのではなく、不織布ポットに入れて育てるのが特徴です。不織布ポットの使用により根の成長がおさえられるため、通常の栽培方法に比べて早く実る、果実の糖度が高くなるといったメリットがあります。
当園では約1,800本におよぶプルーンの樹を保有しており、栽培や管理は熟練スタッフが基本的に手作業で行っています。プルーンの収穫も、もちろん手作業です。
プルーンの実を1つ1つていねいに手作業で収穫するのは手間がかかりますが、おいしい果実をお届けするのに欠かせない、重要な工程です。「根域制限栽培法」は、その作業負担の軽減にもひと役買います。
「根域制限栽培法」は、根の成長が制限されることで樹高が高くなりすぎず、枝が伸びすぎることもないため、管理の省力化、収穫作業の効率アップ、作業時の安全性の向上など、生産者側にとってもメリットが多いのです。
◎「ジョイント栽培」を導入し安定した品質保持に努めています
高見澤プルーン園では、新たに「ジョイント栽培」の取り組みを開始しました。「ジョイント栽培」は、複数の樹をつなげて、まるで1本の樹木であるかのように仕立てる農業技術であり、リンゴ、カキ、ナシ、モモ、ブドウなどの果実でも研究が進められています。
「ジョイント栽培」においては、樹高が低くおさえられるだけでなく、成長具合が均一にそろえられるため、果実の品質が一定になることが期待されます。
当園では、この「ジョイント栽培」と「根域制限栽培法」の技術を併用し、お客さまに喜んでいただけるよう、よりクオリティの高いプルーンの生産を目指しています。
※ジョイント栽培については、こちらでくわしく紹介しています。
「専用予冷庫」で鮮度をキープ!収穫したてのフレッシュな味わいをお届けします
高見澤プルーン園では、お客さまに採れたてのフレッシュな果実の味わいをお届けするために、鮮度管理にもこだわっています。
当園には、収穫したプルーンの鮮度をそのままキープできる専用の予冷庫を完備しています。出荷前の一時保管などに予冷庫を活用することで、果実の鮮度を損なわずに、お客さまのご自宅においしい生プルーンをお届けできる仕組みです。
◎「クール便」発送により、お届けまで鮮度を保持(全国発送可)
高見澤プルーン園では、生プルーンはすべて「クール便」にて発送しています。
生プルーンは非常にデリケートであり、気温が高すぎると傷んだり、品質低下が生じたりするため、常温での発送は行っていません。
鮮度の良いおいしい果実を食べていただくため、収穫からお客さまの自宅まで一元化したクール鮮度保持に努めています。
新鮮なプルーンをお届けするための流れ
1.一番おいしく実った状態の果実を収穫
2.すぐに専用の予冷庫に保管し、採れたての鮮度をキープ
3.熟練のスタッフにより、一粒一粒、高品質な果実を厳しく選果
4.再度予冷庫に保管し、翌日に農園から直接「クール便」にて全国へ発送
発送に至るまで全てを農園で直接行う為、鮮度が保たれた美味しいプルーンをいち早くお届け出来るシステムになっています。
◎生プルーンの美味しい食べ方と保存の方法
何と言っても冷やして生のまま皮ごと食べるのが一番美味しい食べ方。
果実の表面にはブルームと言われる白い粉状の果粉がついています。
これは果実の最も外側の皮のクチクラ層に含まれているもので、雨や朝露などの水分をはじき病気を予防したり果実の水分の蒸発を防いで新鮮さを保つ働きがあり、果実自身が作ったもので栄養は果皮と果肉の間に多く含まれています。軽く水洗いして皮ごとお召し上がりください。
常温で2~3日、冷蔵庫で保管すれば10日程は持ちます。
完熟プルーンは他の果物と比較して日持ちがしませんので、お早めにお召し上がりいただく事をお奨めします。特に8月に収穫される早生品種は、あまり日持ちがしませんのでご注意ください。
「長野県のエコファーマー」に認定!有機肥料100%を使用し、地球環境にやさしい農法
高見澤プルーン園では、プルーンの生育にあたって化学肥料は使わずに、有機肥料100%を使用しているのが特徴です。味のおいしさだけでなく、お客様に安心して食べていただける、安全性の高い生産方式にもこだわっています。
病害虫防除対策では、微生物を利用した生物農薬(BT剤)などを使用し、回数30%削減を実現。人にも環境にもやさしい草生栽培に取り組んでいます。
こうした活動が評価され、当園は「長野県のエコファーマー」にも認定されています。
◎「長野県のエコファーマー」とは
「エコファーマー」とは、1999年(平成11年)に施行された”持続性の高い農業生産方式の導入に関する法律”に基づく認定制度。たい肥などを使用した土づくり、化学肥料および化学合成農薬使用を低減させる取り組みを一体的に行う生産計画に関して、知事の認定を受けた農業者のみが「エコファーマー」と呼ばれます。
「エコファーマー」認定を受けると、生産計画にもとづいてつくられた農産物に添付するシール、包装容器や箱のほか、チラシ、ポスター、名刺などに、認定番号を付した“長野県のエコファーマーマーク”を表示することが可能です。
エコファーマーマーク
◎「SDGs(持続可能な開発目標)」の達成にも貢献
良質かつ安全性の高いプルーンを育てるには、きれいな土、水、空気など、豊かな自然の力が必要です。そのために地球環境保全に努めることも使命の1つであると考えています。
高見澤プルーン園では、今後も人と環境にやさしい生産方式を継続し、2015年の国連サミットで採択された国際目標「SDGs:Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の達成にも貢献します。
「標高805m」に立地!清浄な空気と水・朝晩の激しい寒暖差が育てる良質な果実
高見澤プルーン園のある南佐久郡佐久穂町は、標高約750m~1,000m、長野県東部に位置する人口約10,000人の町。文豪・島崎藤村の詩にも登場する“千曲川(ちくまがわ)”が町の南北を貫流し、西側に北八ヶ岳を望む、澄んだ空気と豊かな自然に恵まれた山紫水明の地です。
北八ヶ岳の山々に降った雨や雪は長い年月をかけて地下でろ過され、きれいな伏流水や湧き水となって地表に現れます。ミネラル分を適度に含んだまろやかでおいしい水は、人々の生活用水をはじめ、良質な農作物を育てるのにも欠かせない大切な水資源なのです。
◎激しい寒暖差がおいしいプルーンを育みます
年間の日照時間は平均約2,100時間、降水量は平均約900mm前後と、晴天率が高く、雨や積雪が少ないのも佐久穂町の特徴です。また、標高が高く、年間平均気温は11℃前後と冷涼な気候で、厳冬期は氷点下約14℃に達することもあります。
朝晩の寒暖差が激しいのも佐久穂町の気候の特色であり、この厳しい環境と豊かな自然とが相まって、甘くておいしいプルーンを育みます。
日中、太陽の光をたっぷり浴びたプルーンの果実は糖をつくり、夜間にぐっと気温が下がることで、その糖を蓄える性質があります。そのため、晴天率が高く、朝晩の寒暖差が激しい地域は、プルーンの栽培に最適な場所です。
佐久穂町をはじめ、周辺の近隣市町村一帯を含む長野県東南部に位置するエリアは「佐久地域」と呼ばれます。長野県はプルーンの収穫量が全国1位であり、プルーン発祥地の佐久地域は、その主産地の1つです。このことからも、佐久地域はプルーンの栽培に適しています。
◎デリケートなプルーンの管理
標高が高く、平地に比べて冷涼な気候であるため、病害虫が比較的おさえられるのも佐久地域の強みです。
ただし、プルーンは長雨や湿気が苦手な果樹であり、気温が高い時期に雨が続き、湿度が高くなると病害虫が発生しやすくなるため、梅雨などの長雨の時期には管理に苦労します。
繊細なプルーンは、成熟した果実に雨があたると割れてしまうことがあり、高見澤プルーン園では、手作業で雨除けビニールをかけるなどの対策を施しています。
自然豊かなゆえに、長雨や凍霜害などの影響による生育不良に悩まされることもしばしばですが、お客さまに高品質なプルーンをお届けできるよう、これからも努めてまいります。
ビニールによる雨除け
生産の将来を見据えた技術「ジョイント栽培」で、
良質なプルーンの安定供給を目指します。
高見澤プルーン園では、新たな生産の試みとして、「ジョイント栽培」の技術を導入しました。2019年より、一から専用苗木の育成をスタート。2022年のシーズンより、本格的な収穫がはじまっています。
技術的な詳細は、月間『現代農業』(発行・発売:農文協)へ執筆
2023年1月号 プルーン ジョイント栽培は摘心でつくりこなす
2023年3月号 プルーンのジョイント栽培 早期成園化への苗木と幼木の管理
「ジョイント栽培」は、複数の樹と樹をつなぎあわせる(ジョイントする)ことで、1本の樹木のように仕立てる農業技術です。
プルーン以外に、リンゴ、カキ、ナシ、モモ、ブドウなどの果樹でも研究が進められています。
こうした果樹のジョイント仕立ては、もともと農園経営における労働の省力化・効率化を実現するために開発された技術ですが、そのほかにも次のような効果・メリットを得られると期待できます。
目標とする収穫量の確保(成園化)が早期に実現
「ジョイント栽培」には、“早期成園(せいえん)化”が実現できるメリットがあります。
“成園化”とは、定植した苗木が経済樹齢に達すること、つまり、一から育てた農作物が目標とする収穫量に到達したことを表します。
普通栽培では、成園化するまでは収穫できる農作物がゼロ、あるいは収穫できてもごく少量であるため、お客さまに商品を提供できません。また、未成園期間が長くなるほど収益が減少するので、農家にとってもデメリットが大きいのです。
一方、「ジョイント栽培」の技術を活用すると、たとえば、通常の栽培方法では成園化に10年を要するところ、半分以下の4~5年ほどで一定の収穫量を確保できるといったように、早期成園化の実現を可能にします。
果樹農家の経営サポート・農作物のいち早い供給にも寄与
プルーンをはじめ、リンゴ、モモ、ナシ、クリなどの果樹には“経済樹齢(経済寿命)”があります。
“経済樹齢”とは、安定して良い実が収穫できる期間です。樹木としての寿命は長くても、経済樹齢を過ぎて老木化すると良い実がつかなくなるといわれます。そのため、経済樹齢を過ぎた老木を新しい苗木に植え替える必要があるのです。
なお、プルーンの経済樹齢は一般的に15~16年とされているため、高見澤プルーン園では毎年植え替え用の苗木づくりも行っています。
経済樹齢は果樹の種類によって異なるものの、プルーン同様に、高齢化した樹木を改植(植え替え)していく必要があります。しかし、改植から成園化するまでに時間を要し、その間の収益が減少することから、植え替えに消極的な果樹農家が多いのが現状です。
こうした問題を解決するべく開発された技術が「ジョイント栽培」であり、早期成園化の実現により、果樹農家の経営がサポートされる、お客さまに良質な果実を安定して供給する体制が短期間で構築できるなどの利点があります。
高見澤プルーン園では、「ジョイント栽培」で育てたプルーンの本格的な収穫までに3年以上を要しましたが、通常に比べ、成園化までの期間が大幅に短縮されました。
新しい栽培方法で生産した果実を、早期にお客さまへお届けできることをうれしく思っています。
栽培管理の省力化・効率化、作業の安全化を実現
「ジョイント栽培」で育てたプルーンの樹は、栽培管理の手間がかかりにくく、効率良く作業できるのも大きなメリットです。
専用に育てた苗木を用いて、樹の先端を順に隣りの樹につなぎあわせていき、ジョイント仕立てにすると、直線的な樹形が完成します。通常、地面から垂直方向に伸びる幹が、隣りの樹にもたれかかるように、根元から70cmほどの高さで地面と平行なラインに成形されているのが特徴です。
また、幹から出る側枝(そくし)は、まっすぐ真上に向かって伸びますが、やや斜め上方に向かうように誘引します。隣同士になっているジョイント仕立てにした果樹の側枝の先端をあわせるように誘引すると屋根のような形とりなり、見た目も特徴的です。
一般的な栽培方法では見られない独特なビジュアルですが、この直線的かつ単純な樹形により、一定方向に管理できるため、省力化の実現につながります。
作業時間を短縮できる栽培管理がしやすいシンプルな樹形
従来の栽培方法では、あらゆる方向に伸びる枝の剪定(せんてい)、その枝についた不要な果実の摘果(てきか・てっか)などの作業に時間がかかる上、熟練技術者やベテランスタッフでなければスムーズな作業が難しいといった課題がありました。
一方、ジョイント仕立ての果樹であれば樹形がシンプルであるため、作業時間の短縮に加えて、栽培管理の経験が浅いスタッフでも作業しやすいなどの利点があります。
そのため、「ジョイント栽培」による栽培管理の省力化・効率化の実現は、早期成園化できるといった観点からも、果樹園の規模拡大、新たに果樹栽培に参入する農家の増加につながるといったことが期待できるのです。
安全かつ効率良く作業できる樹高
ジョイント仕立ての果樹は樹高が低いままであるため、収穫作業の際に高い脚立を使う必要がありません。脚立の上り下り、移動の手間が省けるので、その分収穫効率を上げられるのです。
通常の栽培方法では樹が大きく育ち、高い枝についた果実を手作業で収穫するためには、脚立を使った作業が欠かせません。高見澤プルーン園では、独自に開発した「根域制限栽培法(※くわしくはこちら)」により、一般的なプルーンに比べて樹高は低くおさえられているものの、高所にある果実の収穫には、やはり脚立が必要です。
しかし、脚立での作業には落下事故のリスクをともないます。スタッフの高齢化が進む当園においても、収穫作業中の落下事故によるケガが懸念事項です。
今後、従来の方法で育成した果樹を、「ジョイント栽培」に徐々に切り替えていくことにより、農園スタッフが安全に作業できる環境をしっかり整備したいと考えています。
摘果の様子
味のバラつきが少ない良質な果実の提供を実現
「ジョイント栽培」では、プルーンの“樹勢(じゅせい)”を均一にそろえられるメリットもあります。“樹勢”とは、樹の勢いのこと、つまり樹木の生育状態や成長具合を表します。
複数の樹がつなぎあわされて1本木のような樹形をしているジョイント仕立ての果樹では、水や養分の通り道である“維管束(いかんそく)”同士も連結しているため、樹木の成長具合が均一になるのが特徴です。したがって、ジョイント仕立ての果樹からは、同じ品質の果実が収穫できると期待できます。
通常の方法で栽培された果樹の場合、同じ樹から収穫した果実であっても、実がつく場所によって味にバラつきが出ることがあります。
一方、ジョイント仕立ての果樹では、水分や養分が均一に行きわたる上、一定方向に伸びた枝により、日当たりにも差が出にくくなり、一定の品質を保った良質な果実の生産が期待できるのです。
味にバラつきがなく、同じクオリティの農作物を収穫できれば、お客さまに良質な果実をたくさん提供できることにもつながります。
高品質な果実の生産に成功した当園独自の「根域制限栽培法」、および「ジョイント栽培」の技術をあわせることで、よりおいしく、安定した品質の果実をお客さまにお届けできるよう、スタッフ一同心を込めて、ていねいな栽培管理を実施してまいります。